富士山――2010.7.13-14(火水)


◆ここをクリックするとこの山行の写真ページが開きます


◆糸の会山行[691]────7e

富士山
けんがみね(剣ヶ峰・富士山)────3,776m
1〜2日_登り40p+山頂一周8p+下り46────94ポイント
日の出0440、日の入り1903────7.13甲府で

◆ 富士急行線・河口湖駅から ────2010.7.13-14(火水)実施

◆集合
●7.13(火)8:20────新宿駅_9番線ホーム後方_4号車乗車口
*あるいは12:00ごろスバルライン終点の富士山五合目登山口で(伊藤090-2733-1449に連絡下さい)

◆ポイント
●シーズンのピークを狙った計画では、あえて混む吉田口登山道を選んできました。世界に例を見ない大衆登山のシステムを体験できるからです。
●今回はシーズン前なので富士宮口登山道を考えたのですが、それだとご来光の時刻に朝日に向かいにくいということを思い出しました。やはり吉田口登山道に多くの人が集中するわけです。
●そういう初歩的な反省の上で、2007.8.14-15と同じ計画にしました。1999.8.14-15には玄倉川でキャンプしていた人たちが大量遭難した集中豪雨、2006.8.8-9には1日目の夜半に台風が最接近。2007.8.14-15には影富士もご来光も、お鉢めぐりも、砂走りも堪能できました。
●夜間登山、早朝登山などの気合いは捨てて、朝東京を出て、なりゆきでスバルラインを5合目へ。そこからゆっくり歩き出して、標高3,000mを超えた7合目あたりをひとつの目安にして、高度障害の出る人がいるかどうかによりますが、どこまで登れるかやってみましょう。したがってご来光をどこで迎えるかもなりゆきまかせです。天気にもよりますし。

◆往路
0830新宿始発(中央本線特急_あずさ7号_松本行き)────0939大月
0830新宿→0848三鷹→0859立川→0909八王子→0939大月
*乗換
0944大月→1039河口湖
*乗換
1050河口湖駅始発(五合目行きバス)────1145五合目(1,500円)
*5合目で軽い食事をしましょう

◆現地行動
●第1日
1300ごろ_5合目・小御岳神社を出発────登り7ポイントを1時間として
1400ごろ_標高約2,400m_6合目────登り14ポイントを2時間として
1600ごろ_標高約2,900m_7合目────登り10ポイントを1時間半として
1730ごろ_標高約3,400m_8合目
*7合目〜8合目あたりで休憩・仮眠することにしておきましょう
*高度障害が出る人がいるかもしれません。状況に応じて考えましょう。
●第2日
*出発の予定が未定ですから、いつでも、どういうふうにでも出られるように2日目の朝食は持参するとしておきましょう。以下はたとえば────という予定です。
0200ごろ_出発────登り5ポイントを1時間として
0300ごろ_標高約3,600m_9合目────登り4ポイントを30分として
0400ごろ_標高約3,700m_山頂(久須志神社)
*寒いし、空腹でもありますからなにか食べられれれば────1時間休憩
0500ごろ_山頂(久須志神社)────稜線8ポイントを1時間+1時間として
0700ごろ_山頂(久須志神社)────下り46ポイントを6時間として
1300ごろ_須走口5合目登山口
*タクシーで御殿場駅へ(1台約5,500円)
*せっかくですから富士山の見えるごてんば市温泉会館へ行きましょう。
*食事も御殿場で

◆帰路参考
●東名高速バス(東名御殿場→東京駅_1,540円)
1437→1623、1506→1703、1537→1727、1611→1808、1637→1827、1701*1858、1711→1908、1752→1942、1811→2008、1909*2048、1941*2127、2011→2157、2024*2203、2031→2217、2107→2253
●小田急箱根高速バス(御殿場駅→新宿西口_1,630円_03-3427-3160)
1405→1545、1435→1615、1505→1645、1535→1715、1605→1745、1635→1815、1705→1845、1735→1915、1805→1945、1835→2015、1905→2045、1935→2115、1955→2125
●JR御殿場線(御殿場→松田)
1438→1512、1508→1548、1538→1611、1613→1645、1645→1717、1738→1811、1815→1847、1901→1938、1958→2036、2052→2124、2145→2221、2220→2251

◆往路参考
●中央高速バス(1,700円_03-5376-2222
0840新宿西口→1032河口湖駅
●富士山五合目直行バス(2,600円_03-5376-2222)
0845新宿西口→1110富士山五合目
0940新宿西口→1205富士山五合目
●中央線快速
0725東京→0740新宿→0817立川→0834高尾
0846高尾→0922大月
●武蔵野線+中央線
0726西船橋→0742新松戸→0759南越谷→0812南浦和→0830東浦和→0843西国分寺
0850西国分寺→0859立川
●横浜線
0753東神奈川→0825町田→0852八王子

◆費用の目安
●1日目
JR_新宿→大月────1,280円
特急自由席_新宿→大月────900円
富士急行・大月→河口湖────1,110円
bus_河口湖駅→富士山五合目────1,500円
*高速バス_新宿西口→河口湖駅1,700円、新宿西口→富士山五合目2,600円
*1日目の昼食は富士山五合目で食べられます。
宿泊_1食付き料金の目安────6,000円+税
●2日目
*歩き出しの朝食は持参してください
*山頂でなにか食べられると思います
*下山途中でも山小屋でなにか食べましょう
taxi_須走口新五合目登山口→ごてんば温泉会館────1台約7,000円
taxi_ごてんば温泉会館→御殿場駅────1台約1,500円
高速バス_御殿場駅→新宿────1,630円
*高速バス_東名御殿場→東京駅_1,540円
*JR御殿場→松田_480円、小田急・新松田→新宿750円

◆電話
●入浴(御殿場駅)
ごてんば市温泉会館……0550-83-3303……1000-2100(10-3月は1000-2000)_月曜休み_500円_温泉会館バス停下車5分_窓から富士山_無料送迎車御殿場駅乙女口13:15/15:15
●食事(御殿場駅)
妙見本店……0550-82-0142……0900-2000_火曜定休_鱒の姿寿司_昭和10年創業_駅正面入る
イタリア料理ロッソコルサ……0550-82-0029……0700-2100_駅前・ホテル御殿場館1階
れすとらん力亭……0550-83-0362……シチュー_御殿場駅近く陸橋下_0120-830362

◆持ち物
★食べ物・飲み物――水筒+行動食1食(2日目朝食)+おやつ
★下山路は砂走りになるかと思います。靴は足首までのブーツタイプが好ましいと思います(バスケットシューズなど)。それにスパッツを加えます。スパッツのないひとは事務用や園芸用の腕カバーを流用してみてください。なお富士山の火山礫は靴をかなり傷めます。高価な山靴などは避けた方が賢明かと思います。
★雨具は登山用のレインスーツがあれば問題ありませんが、ないひとは使い捨ての、上下セパレートのビニール雨具をお持ち下さい。
★標高3,000m以上の早朝は驚くほど寒いと思います。フリースシャツを1枚お持ち下さい。また手袋も。
★飲み物については、PETボトル飲料はどこでも買えます(高価だと思いますが)。お湯は難しいかと思います。温かい飲み物は山小屋で注文すると考えておくのがいいかと思います(高価だと思いますが)。
★高度障害が出た場合は下山するのがベストです。10人にひとりはなにがしかの高度障害が出るかと思います。それも体験のひとつですから、現場でいろいろやってみましょう。
★軽い場合は小屋で酸素吸入(高価だと思いますが)をしてみることもあるかと思います。ただし、携帯酸素や酸素食品などを使うのはやめましょう。せっかくのチャンスに自分の高度順化能力を見極められなくなるのはもったいない。高度障害がどのような予兆から現れて、どの高度で行動に支障が出てくるのかじっくりと観察していただきたいと思います。
★高度障害が出たことによって周りの人に迷惑をかけるという心配は不要です。結果的にどういう行動になるかわかりませんが、ドタバタやってみたいと考えています。
夏季小屋泊まり標準セット
●足まわり……運動靴(軽登山靴など)
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト+ダブルストック

◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図、甲府4号-4(すばしり)、甲府8号-2(ふじさん)、静岡1号-3(いんの)、静岡5号-1(あんもやま)、を原寸で使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個(1ポイント)7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。
●なお、下りは道の状況によって登りの70%と見積もるのが現実的です(高速下山路では50%、難易度の高い場合は100%とすべき例もあります)が、計画段階では登り時間にしておいて、余るようならリーダー権限の予備時間として自由に使うという考え方をしています。

●北側の「小御岳神社」がスバルラインの終点、五合目登山口です。ここは古く江戸時代には船津口、その後は河口湖口と呼ばれていたのですが、おおよそその部分にスバルラインが建設されました。三ッ峠からの下りにタクシーを呼ぶ浅間神社は大石の浅間神社といって、船津(河口湖の旅館街)から船で渡った対岸にあり、江戸時代は船津口登山者を受け入れる富士講の御師(おし)の集落でもありました。大石浅間神社が立派なのは船津口の繁栄をしのばせるものといえます。
●小御岳は富士山の中腹にちょっぴり頭を出した古い富士山の一部、南どなりの愛鷹山と兄弟分の小御岳火山の頭だといわれています。そしておよそ8万年前に古富士火山の噴火があり、7万年の間に500回を越える噴火があって、標高2,700mの宝永山(南麓の側火山)より高くなったであろうと考えられている古期富士火山1期がそびえ立ちました。
●およそ1万年前に流動性の高い溶岩の噴出が始まります。数千年にわたる古期富士火山2期の噴火によって現在の富士山に近い山が形作られ、河口湖はその溶岩流によって形作られたといわれます。
●およそ5,000年前、新期富士山の噴火が始まります。縄文期の人々が目にした噴火のはずですが、噴火の歴史はそのとき噴出された火山灰の研究によってあきらかにされたのです。20回ほどの大きな噴火は流れやすい溶岩のものと、爆発性のものとがあって、現在数えられている60ほどの側火山(寄生火山)が出現しています。
●歴史時代の大規模な噴火は3回あって、800年(延暦19)の噴火は足柄路を埋めて、箱根路の開発を促しました。860年(貞観6)の噴火は青木ヶ原樹海をつくり、「セの湖」を精進湖と西湖に分けたといいます。そして3回目が1707年(宝永4)の大噴火。火山灰は大江戸八百八町にも降り注いだのですが、相模川周辺に降り積もり、その災害復興事業において二宮金次郎が歴史上に登場するのです。




★トップページに戻ります